吉田氏「首相の地元事業」強調 「忖度」発言問題 国交省、 塚田氏会談録提出

西日本新聞 北九州版

 下関北九州道路(下北道路)を巡り、塚田一郎元国土交通副大臣が安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相の意向を「忖度(そんたく)した」と発言した問題で、吉田博美自民党参院幹事長が昨年12月20日の陳情で塚田氏と会談した際、「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう」と述べていたことが新たに分かった。国交省が8日、やりとりを記録したメールの文面を衆院国土交通委員会に提出した。

 副大臣室で行われた陳情は冒頭が報道陣に公開され、吉田氏が「総理、副総理の地元とは関係なく必要な道路」と発言していたことは既に判明している。新たに判明したのは報道陣が退出後の発言で、下北道路が首相らの地元事業であることを吉田氏が繰り返し強調していたことになる。

 陳情には同省道路局長らも同席した。メールによると、報道陣の退出後、同省幹部が「必要性ははっきりしている道路」と発言。吉田氏が「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう。与党、公明党、野党で協力して進めていく」と述べ、塚田氏が「財務大臣にも要望して頂(いただ)き感謝」と応じた。担当職員がやりとりの要旨をまとめ、道路局職員や九州地方整備局幹部らにメールを送り共有していた。

 塚田氏は1日の北九州市の集会で、吉田氏から「塚田、分かっているな。これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ。俺が何で来たか分かるか」と言われたと述べたが、「事実と異なる」と撤回。吉田氏との会談で安倍首相や麻生副総理の名前が出たかどうかは「細かく覚えていない」と述べていた。吉田氏は「『分かっているな、これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ』と発言した事実はない」と塚田氏の発言を否定している。

 野党は9日の衆参の国土交通委員会で追及する方針で、塚田氏の参考人招致を要求している。立憲民主党の福山哲郎幹事長は「忖度副大臣が語った内容に符合している。(問題は)根が深い」と語った。

=2019/04/09付 西日本新聞朝刊=

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