自分で自分の機嫌を取ってよし!心を軽くして気楽に生きていくためのヒント

西日本新聞

『つい「気にしすぎる自分」から抜け出す本』原裕輝著 拡大

『つい「気にしすぎる自分」から抜け出す本』原裕輝著

 常日頃から生きづらさのようなものを感じていて、信頼できるかかりつけのカウンセラーがいてくれたらどんなにいいだろう、と思ったことはないだろうか。もしあるのなら、ぜひ本書を手に取ってみてほしい。

 ストレスの多くが対人関係から生まれるであろう現代社会では、周囲とうまくいきたいと心を砕くあまり、つい「気にしすぎ」てしまう人が大勢いるはずだ。たとえば他人の言葉や態度が気になって、常に心が落ち着かない。そしていつまでもくよくよと引きずってしまい、どっと疲れてしまう、といった風に。

 著者は、「そういう人は、いい人や優しい人、責任感が強い人や真面目に生きている人に多いよう」だという。そしてそういう人は、自分よりも他人を優先する傾向にあり、結局損をしてしまうことも多いと。もともと自己否定や自己嫌悪気味の「心のクセ」があるのに、さらに一人反省会をやってしまうような息苦しさ。抜け出したいと思っていても、方法がわからない。

 本書は、そんな悩みを持つ人たちの「心のクセ」を軌道修正するための、ちょっとしたコツやヒントが満載の書き下ろし文庫だ。人気心理カウンセラーである著者ならではの優しいアプローチで、自分を解放する方法を伝授してくれている。深層心理からひもとく「補償行為」「投影」などの専門的な事象の解説から、自己嫌悪をなくすための具体的な方法まで、ゆるやかな文章で的確なアドバイスが並ぶ。

 特に印象的だったのは、攻撃的な言葉を言ってくる人のうち4つのタイプの心理分析を紹介している部分である。なぜこの人が攻撃をしてくるのか、その心理がわかれば自分が傷つく必要など全くない。冷静に観察できれば、何も恐れなくてよいのだ。余裕すら持って相手を見ることができるようになるだろう。また、自分自身が怒っているときの心理状態を振り返ることもできる。自分の感情を客観的に見ることもできるようになるかもしれない。

 自分を守ってあげられるのは自分だ。大きなダメージを受ける前に、ストレスから解放されて前向きな自分になろう。気楽に生きていいんだよ、と背中を押してもらえるような、読めばふわりと心が軽くなる一冊だ。


出版社:青春出版社
書名:つい「気にしすぎる自分」から抜け出す本
著者名:原裕輝
定価(税込):745円
税別価格:690円
リンク先:http://www.seishun.co.jp/book/20850/

 西日本新聞 読書案内編集部