原作の世界観にはまりました 映画「キングダム」で一人二役 吉沢 亮さん

西日本新聞

 19日に全国公開される映画「キングダム」。中国の戦国時代末期を描いた壮大なストーリーで、原作は原泰久さん(佐賀県基山町出身)の漫画です。映画で戦災孤児の「漂」(ひょう)と王族の「えい政」(えいせい、のちの秦の始皇帝)の二役を演じたのが吉沢亮さん(25)。アクションシーンあふれる映画への思い入れを聞きました。

 -原作のファンだったそうですね。

 ★吉沢 漫画はよく読んでいます。すごく熱い話ですし、登場するのは皆、憧れる人物ばかりで、とにかく泣ける。オファーが来たときはうれしかったです。ただ、話が壮大なので「どうやって映像に表すんだろう」と心配したり、わくわくしたり、そんな感じがありました。

 -役者冥利(みょうり)につきる?

 ★吉沢 実際に中国の広い土地で撮影できたのがよかったです。CGではなく、現実に目の前の広い風景でお芝居ができるのは、こっちもテンションが上がります。この国を治めなきゃいけない王としての責任も感じることができ、いい意味の緊張感もありました。自分も熱くなりながら、世界観にどっぷりはまって仕事をするのは、なかなかできなかったりするので、自分の魂をさらけ出せました。

 -今回は一人二役で、下僕として働いていた漂が王宮に召し抱えられ、えい政の影武者になります。

 ★吉沢 顔とか見た目は一緒なんですけど、ぱっと見てどっちを演じているか分かるぐらい変えたいなと思いました。表情の違いとか、いろんなことを意識しました。えい政は王族らしく、剣の使い方もきれいな動きで、ある意味型にはまっています。漂は人間味あふれるように演じました。

 2人が同じ場面で向き合って話をするシーンがありますが、同じ格好をした、背丈も似ている人と、入れ替わりで芝居をして、後から合成しています。自分と自分の会話を撮るのはなかなかないですね(笑)。

 -漂は、山崎賢人さんが演じる「信」(しん)と一緒に剣の練習に励みます。

 ★吉沢 自分たちもかなり練習しましたね。撮影の2カ月くらい前から、週2~3回のペースで。漂と信のアクションシーンは、かなり力を入れました。練習しすぎて、2人とも変にうまくなっちゃったんです。どのタイミングで何が来るか、完璧に覚えて、生っぽい感じがなくなり、逆に最初はうまくいかなくて。途中から、ただ楽しもうということになり、2人でげらげら笑いながら撮影して、それでいい具合に撮れました。

 -山崎さんと息が合った?

 ★吉沢 彼とはお芝居をするのが4回目なんで、元からそういう信頼関係があって、すごくやりやすかったですね。

 -完成した映画の見どころは。

 ★吉沢 みんな熱い思いを持った、分かりやすい映画です。少年たちが夢を持ちながら成長していく話なので、単純に笑えるところもあるし、泣けるところもあります。歴史に詳しくない方でも楽しめる作品だと思います。ちゃんと説明してくれるし。

 -仕事で福岡にはよく来ますか?

 ★吉沢 それこそ、4年前に山崎賢人と一緒に福岡に来たとき、2人で屋台に行って、ラーメンをすすりながらビールを飲んで楽しかった覚えがあります。冬の時期で寒かったんですけど、雰囲気がすごくいいですね。また行きたいですね。

 -ちなみに、原作で好きなキャラクターは?

 ★吉沢 やはり(映画で大沢たかおさんが演じた)王騎(おうき)じゃないですか。格好いいし。また(今回の映画には登場しない)桓騎(かんき)も好きですね。

 ▼よしざわ・りょう 1994年2月1日生まれ、東京都出身。2009年に「アミューズ全国オーディション2009 THE PUSH!マン」で受賞しデビュー。主な映画出演は「オオカミ少女と黒王子」「銀魂」「あのコの、トリコ。」など。4月からNHKの連続テレビ小説「なつぞら」にも出演している。

=2019/04/13付 西日本新聞朝刊=