犠牲者悼み再起誓う 熊本地震3年 県内各地で教訓伝える

西日本新聞

 熊本地震の本震から3年を迎えた16日、県内では犠牲者を悼み教訓を伝える催しが開かれた。

 地震に伴う土砂崩れで大きな被害が出た南阿蘇村立野の新所地区では同日午前、犠牲になった片島信夫さん=当時(69)、利栄子さん=同(61)=夫妻の自宅跡に住民10人が献花し、集落復興を誓った。

 新所地区を含む同村立野は地震後の2016年10月、被災者生活再建支援法に基づく「長期避難世帯」に認定された。1年後に解除されたが、今月1日時点で同村立野に戻った住民は約4割の158世帯にとどまる。

 地区には夫妻の慰霊碑が完成し、建立式を来月開く。地震当時の区長で、今秋自宅を再建する山内博史さん(65)は「人口が減るのは仕方がない。しかし、亡くなられた人の気持ちを受け継ぎ、復興に強い気持ちを持ちたい」と述べた。

 県は16日朝、「熊本地震と同規模の大地震が起き、県内全市町村で震度6弱以上を観測した」との想定で職員参集訓練を行った。

 例年は訓練の日程を事前に周知していたが、今年は15~19日のいずれかに行うと予告し、16日午前6時に一斉メールで参集を呼び掛けた。対象は一部の出先機関を除く職員3831人で、午前8時までに3639人(95・0%)が出勤した。昨年の95・6%とほぼ同じだった。メールへの返信率は97・1%だった。

 震災関連死を含め21人が犠牲になった阿蘇市役所では16日午前、幹部約30人が防災無線のサイレンに合わせて犠牲者に黙とうをささげた。佐藤義興市長は「地震の惨禍を風化させてはいけない。早期の生活再建と産業再生を実現し、完全復興に向けまい進したい」と決意を述べた。

 熊本市中央区の加藤神社では日暮れ後、参拝者や東日本大震災の被災者らのメッセージが書かれた瓶入りのろうそくなど計2千本に灯がともった。熊本市南区城南町の自営業早川裕子さん(36)は「つらいこともあるけれど、生きていることに感謝したい」と明かりを見つめた。

=2019/04/17付 西日本新聞朝刊=

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