認定「こども園」県内初休園 佐賀市・北川副 園児28人が近隣の園に 経営めぐり職員ら退職

西日本新聞

4月から休園している北川副こども園 拡大

4月から休園している北川副こども園

 佐賀市北川副町の認定こども園「北川副こども園」が1日から休園していることが県や市への取材で分かった。園を運営する学校法人が経営難を理由に園長の雇用を更新しない方針を打ち出したことに現場が反発し、園長とともに大半の職員が退職したため運営できなくなったという。幼稚園と保育園の機能を持つ認定こども園の制度が始まった2006年以降、県内での休園は初めて。

 休園は年度末の3月25日に決まったため、市が急きょ調整し、4月から同園に在籍する予定だった0~5歳の園児全28人は近隣の10園に入ることになった。

 県や市によると、同園は1967年に北川副幼稚園として運営を開始。学校法人「今井学園」(今井正彦理事長)が2015年に認定こども園に移行した。定員は97人だが、近年は園児が減少しており、18年度は約1400万円の赤字があったという。

 法人は2月の理事会で経営難を理由に園長の雇用を更新せず、理事長が園長業務を兼ねる方針を決めたが、職員が「園長が辞めるなら私たちも辞める」と反発。この混乱が保護者にも伝わり、市に転園の相談が複数寄せられたという。

 このため、県と市は園長の続投を法人に要請。法人は3月8日の理事会で園長続投の方針に転換したものの、園長が同20日に退職を申し出たことで職員9人中8人が辞めた。法人は同25日の臨時理事会で休園を決め、認定こども園法に基づく休止の認可申請を県に届け出た。

 県内には認定こども園が86園あるが、これまで休園はない。県こども未来課は「子どもの多い地域で立地も良く、休園は残念だ」とした。

 今井理事長は取材に「職員給与を見直さなければいけないほど経営が厳しかった。職員たちの理解を得られず、園の継続を望んだ保護者には申し訳ない。できるだけ早く再開したい」と話した。

=2019/04/18付 西日本新聞朝刊=