【特派員オンライン】「水入り」は終わった

西日本新聞

 タイで仏教暦の正月「ソンクラーン」が終わった。先週から連休だった役所や企業の多くが17日、業務を再開し、日常が戻った。

 日本では「水掛け祭り」の別名の方が知られているだろう。仏像や仏塔、年長者にお清めの水をささげるという風習がなぜ、街を歩いていると市民から突然水をぶっかけられる(基本、感謝しないといけないらしい)という名物になったのか知らないが、期間中、タイ政局ウオッチャーや先輩記者たちはタイを離れていった。「ここではどんなにこじれていても、絶対に『水入り』するんだから大丈夫だよ」と言い残して-。

 3月に着任し、月末の総選挙、その後も混乱が続くタイ政局に翻弄(ほんろう)されている新米としては、そんな「水入り」伝説をやすやすと信じることはできない。結果、水を掛けられる恐怖でびくびくしたぐらいで、政局に関しては先輩方の言葉通りだった。

 そして17日。反軍事政権を掲げ総選挙で躍進した新未来党の幹部が政府機関への出頭を命じられた。インターネット上の発言が国の安全を脅かした疑いがあるとの告発を受けたためという。「水入り」は、やっぱり終わったのだ。 (バンコク・川合秀紀)

=2019/04/18付 西日本新聞朝刊=

PR

アクセスランキング

PR

注目のテーマ