【動画あり】記者がチャレンジ、トランポリン 「まるでピーターパン」

西日本新聞 ふくおか都市圏版

約1時間の講習で1メートルほどジャンプできるようになった 拡大

約1時間の講習で1メートルほどジャンプできるようになった

フラフープ跳びにも挑戦 約6メートルの高さまで跳び上がったコーチの視点。かなり高い

 自由自在に宙を舞い、地上9メートルの高さにも到達できる-。普段は「見る」のも「やる」のも、あまりなじみがなかったトランポリン。日本はロンドン五輪の男子個人で4位に入賞、2020年の東京オリンピックでも活躍が期待される競技だ。挑戦してみると、足に羽が生えたように重力から開放される瞬間がたまらない。無理なく全身の筋肉が鍛えられ、老若男女が楽しめるスポーツでもあった。

【動画】トランポリンに挑戦する記者

 足を運んだのは「福岡トランポリンクラブ」(福岡市南区)。倉庫を改装した建物の扉を開くと、トランポリンが所狭しと並ぶ。学生時代はフェンシング部で鍛えた私も、最近はすっかり運動不足。筋力も落ち、けがをしてしまわないか不安だった。

 「おばあちゃんたちも元気に跳んでますよ。ジャンプからやってみましょう」。コーチの伊地知幸太郎さん(39)に手を取ってもらいながら、おそるおそる一歩を踏み出した。トランポリンの高さは1メートル以上。目線はかなり高い位置にあり、少し怖い。着地のタイミングがずれると腰や膝を痛めてしまうため、注意が必要だ。

 軽くはずむと、地上から2メートルは跳んでいる感覚。伊地知さんに尋ねると「う~ん、トランポリンの面から、20センチかな」。たったそれだけ? とびっくり。

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 気を取り直し、いろいろなことにチャレンジしてみた。開脚、膝を抱えて跳ぶ、縄跳び。童心に返って夢中で跳ねた。

 難しかったのは、膝を伸ばしたままトランポリン上で尻もちをつき、そのまま手とお尻で跳ね上がって戻る「腰落ち」という基本の技術。「痛いかも」と思ったが、伊地知さんに背中を支えてもらい、何回目かでうまくできた。お尻で跳ね上がってから即座にボールをキャッチする技も習得。「筋がいい」の褒め言葉に得意になって、何度も繰り返した。

 一通りの体験を終えて床に下りると、急に重力が増し、床に足を強く捕まれているような感覚に。全身の筋肉を使い、日々のストレスも吹き飛んだ。伊地知さんは「全身運動だけでなく、高さへの恐怖心を克服して心も開放できるんです」。血行を良くし、脳の活性化にもつながるという。

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 トランポリンがオリンピックの正式種目として採用されたのは2000年のシドニー五輪から。見るスポーツとしても面白い。体験の後はクラブのコーチ清川敏史さん(23)の演技を見せてもらった。

 競技では、技の難度や滞空時間などが審査のポイントとなる。地上約6メートルの高さに跳ね上がり、軽々と天井をタッチ。つま先までぴんと伸びた美しい宙返り-。「地上ではできないことが可能になる」と清川さん。まるでピーターパンのようだった。

=2019/04/19付 西日本新聞朝刊=