新元号「令和」祝い狼煙 万葉集に詠まれた能古島 5月1日、新たな時代の平和を願う

西日本新聞

のこのしまアイランドパークの狼煙台。古代の通信手段で改元を祝う 拡大

のこのしまアイランドパークの狼煙台。古代の通信手段で改元を祝う

 新元号「令和」に改元される5月1日、古代に防人(さきもり)が守りについたとされる福岡市西区の能古島で、新たな時代の平和を願う狼煙(のろし)が上げられる。令和の出典となった万葉集に、能古島を舞台にした歌が詠まれているのに着目し、大宰府に外敵の侵入などの事態を急報するための狼煙を祝福の手段としてよみがえらせる。

 7月に発足する福岡ピースライオンズクラブが「福岡一円の人に、島から立ち上がる煙を見ながら改元を祝ってもらおう」と企画した。狼煙をたくのは、観光施設「のこのしまアイランドパーク」内にある狼煙台。万葉集に「沖つ鳥 鴨とふ小舟の 還(かえ)り来ば 也良(やら)の崎守 早く告げこそ」という歌があり、「也良」とは施設付近の岬の地名、「崎守」は防人を指す。

 施設内には、大宰府が望め、炭がまとまって見つかった高台があり、同パークはここに狼煙台があったとみて、石造の円筒の狼煙台(直径5メートル、高さ1・4メートル)を25年前に設けた。同クラブはパークの協力を受けこの台を使うことにした。

 書道家が令和の文字を揮毫した後、正午から約1時間、杉の葉や枝をたく。同クラブの久保田美代子会長は「さまざまな場所から島の煙を眺めてもらい、令和の始まりを記憶にとどめてもらえたら」と話していた。

=2019/04/20付 西日本新聞朝刊=