今春は気付けば桜が散っていた

西日本新聞

 今春は気付けば桜が散っていた。年明けから「選挙部屋」と呼ばれる窓のない一室で、統一地方選の準備に明け暮れた。大分、熊本、佐賀、長崎4県の投開票日などの予定紙面40ページを1人でレイアウト。苦労したのは立候補予定者約500人の顔写真の照合で、大半がネクタイ姿の男性のため、疲れ目では全部同じ顔に見えてしまうことだった。

 41道府県議選では、無投票当選者が過去最高の26%、投票率は九州6県で過去最低を更新した。また、全国86市長選でも31%が無投票となるなど、政治の担い手不足と無関心層の拡大が顕著となった。だからこそ、細やかに伝える意義があると、折れそうになる心を奮い立たせた日々。

 もうすぐこの仕事から解放される。目前にはGW。私にもようやく春が来る、と思うと心弾む。連勤でこわばった表情がほころび始めたところに、上司が笑顔でささやいた。「次は参院選があるからね」。つかの間の春か。(山本孝子)

=2019/04/21付 西日本新聞朝刊=

PR

最新記事

PR

注目のテーマ