「音楽で元気づけたい」 豪雨被災地で復興演奏会 朝倉市松末地区の元集落支援員が企画

西日本新聞 ふくおか都市圏版

旧松末小の校庭に立ち、体育館で開く無料コンサートへの来場を呼び掛ける大串隼人さん 拡大

旧松末小の校庭に立ち、体育館で開く無料コンサートへの来場を呼び掛ける大串隼人さん

 2017年7月の九州豪雨により大きな被害を受けた朝倉市松末(ますえ)地区で5月2日、旧松末小体育館を舞台に無料コンサートが開かれる。かつて松末で市集落支援員を務めた大串隼人さん(42)が企画。北海道石狩市に住む知人のバリトン歌手と妻のピアニストが来援し、大串さんの篠笛(しのぶえ)演奏とともに3人で復興を応援するハーモニーを響かせる。


 福岡市出身の大串さんは3年前に筑前町に移住。朝倉市郡に魅力を感じ17年4月から1年間、市集落支援員を務めた。松末などを担当したが、その間に起きたのが九州豪雨だった。川や道路に濁流が押し寄せる中、松末の人々と旧松末小校舎に逃れ、一夜を明かした。豪雨後は、土砂撤去の支援に来るボランティア受け入れなどに奔走。支援員を終えた今も「心の古里」の松末を頻繁に訪れ、農業の手助けなどを続ける。

 「復興祈念ミニミニ音楽祭」と名付けられたコンサートに駆け付けるのは石狩市地域おこし協力隊員の今野博之さん(42)と妻くる美さん(41)。大串さんと今野さんは2年前、千葉県で開かれた支援員の研修で懇意になり、今野さんが北海道で九州豪雨支援コンサートを開催した際は大串さんが赴き、篠笛を吹いた。今回は松末訪問を願った今野さんの思いをかなえた。

 当日は午前11時から1時間ほどのステージ。今野さんが北海道にちなむ曲などを歌い、大串さんは「荒城の月」などの曲で、くる美さんのピアノと共演する。「音楽祭で松末の方々が元気になり、希望を持ち続けてほしい」。そんな思いを込め、大串さんは開催準備を進めている。

 3人は同日午後3時から朝倉市杷木地域の仮設住宅「林田団地」でも入居する被災者を対象に無料ミニミニ音楽会を開く予定だ。

=2019/04/21付 西日本新聞朝刊=