やっぱり減っていた

西日本新聞

 やっぱり減っていた。競泳の池江璃花子選手が白血病を公表した2月、福岡市内の献血ルームは「役に立ちたい」と、骨髄バンクのドナー登録希望者が急増。担当者は感謝の一方で「一過性に終わらず、長く協力を続けてほしい」と呼び掛けた。あれから約2カ月、希望者は以前のペースに戻っているという。

 登録後、ドナー候補に選ばれても仕事や学業などを理由に提供を断る人もいると聞く。「移植できるかもと期待した患者の気持ちを想像してみて」とがん経験者が話していた。登録から時がたてば状況は変わる。仕方のないことだけど、骨髄移植を待つ人の気持ちを思うとやりきれない。

 「待ってるよ」。がん経験者が掛けられてうれしかった言葉の一つ。待つとは、相手を忘れず、思い続けることでもある。池江選手を含む多くのがん患者に思いを巡らせよう。そして、以前より少しでも彼らが生きやすい世の中にしていたい。 (井上真由美)

=2019/04/23付 西日本新聞朝刊=