日田彦山線バス復旧提案 鉄道は事実上困難 JR九州

西日本新聞

 2017年7月の九州豪雨で被災し、一部区間で不通が続くJR日田彦山線の復旧について、JR九州と福岡、大分両県など沿線自治体のトップが協議する「復旧会議」が23日、福岡市で開かれ、JR九州の青柳俊彦社長は鉄道で復旧する以外に、バス高速輸送システム(BRT)や通常の路線バスに切り替えて復旧する案を新たに提示した。

 青柳社長は会議の席上、自治体から求められていた鉄道での無条件の復旧について「自治体からの継続的な財政支援なしには難しいと判断した。ご意向に添えず、申し訳ない」と陳謝。鉄道での復旧は事実上難しいとの認識を示した。

 自治体側は「鉄道での復旧が一番」と反論したものの、福岡県の小川洋知事、大分県の広瀬勝貞知事は終了後、記者団に「移動手段の確保や利便性、観光振興の観点からまずは住民の意見を聞く」と述べ、提案を持ち帰った上で沿線住民へのヒアリングなどを行う意向を表明した。次回の会合日程は未定。

 JR九州は不通区間の添田(福岡県添田町)-夜明(大分県日田市)で、線路の一部を専用道に転換してBRTで復旧した場合、所要時間は鉄道の44分に対し49分とほぼ変わらず、初期費用は鉄道の56億円に対し、2割弱の10億8千万円で済むとした。路線バスだと所要時間は69分と大幅に延びるが、初期費用は1億8千万円に圧縮できるとした。両案とも運行にかかる費用は鉄道の半分以下で済むため、自治体への財政支援は求めないとしている。

 JR九州はこれまで、不通区間が16年度に2億6600万円の赤字に陥っているとして、鉄道で復旧するには、自治体側に年1億6千万円の赤字削減への協力を求め、自治体側が反発していた。

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【ワードBOX】バス高速輸送システム(BRT)

 「Bus Rapid Transit」の略で、バス専用道やバスレーン、連節バスなどを活用したバス運行システム。鉄道よりコストが安く、通常の路線バスと比べ、定時性や速達性に優れる。JR東日本が東日本大震災で被災した大船渡線や気仙沼線で導入している。

=2019/04/24付 西日本新聞朝刊=