松尾スズキさんが新劇団 地元北九州でも公演へ 部活の心で「力抜いて」

西日本新聞 北九州版

新たに立ち上げた「東京成人演劇部」に込めた思いを語る松尾スズキさん 拡大

新たに立ち上げた「東京成人演劇部」に込めた思いを語る松尾スズキさん

 人気劇団「大人計画」を主宰し、2018年度の北九州市民文化賞を受賞した松尾スズキさん(56)=北九州市八幡西区出身=が、新劇団「東京成人演劇部」を立ち上げ、7~8月、故郷の北九州市を含む6都市で、作と演出を手掛けた第1作を公演する。芸能生活30年を越えての新しいスタートには、学生時代に演劇に打ち込んだ「部活」のように「純粋に楽しみたい」という思いを込めた。

 松尾さんは11日、小倉北区の北九州芸術劇場で記者会見。商業演劇で成功を収め、公演の規模が大きくなるにつれ「コケたらえらいことだという恐怖心で、力を抜いて取り組むことが難しくなった。自分の責任で小規模な公演をやりたいと思った」と旗揚げの理由を明かした。部活に関して「誰にももうけも損もない。『そこには表現があるだけ』っていう世界は美しい」とも述べた。

 1作目のタイトルは「命、ギガ長ス」。「命の長さと経済性がつりあっていない」という社会への疑念を元に「認知症の母とアル中(アルコール依存症)のニート息子」を登場人物とし、「社会の病巣を笑える感じで」書いたという。女優安藤玉恵さんとの2人芝居だ。

 文化賞を受賞し「東京に飛び出していったことを許してもらえたのかな」と感じたという松尾さん。「シビアなテーマだけど力は抜いている。ゆるめの松尾を感じてもらえたら」と呼び掛けた。

 北九州公演は7月31日、8月1日の2日間、北九州芸術劇場で。一般4500円など。

=2019/04/24付 西日本新聞朝刊=