ほんのりと明るいろうそくの灯の中で

西日本新聞

 ほんのりと明るいろうそくの灯の中で、一心に祈り続ける父娘の姿があった。

 フィリピンから来日している父娘は今、私の家にホームステイしている。統一地方選後半戦の投開票日。北九州本社が担当する選挙の朝刊作業を終え、帰宅した22日未明に見た父娘の様子だ。

 21日はキリスト教の復活祭(イースター)。スリランカで連続爆破テロが起きた。教会の礼拝者など多数の命が奪われた。キリスト教徒の父娘は長い時間、犠牲者を悼んだ。

 私自身、7年前にフィリピンを訪れた際、マニラ首都圏の街でイースターの行事を体験した。キリストの受難と死、復活までを表現した人形群が街中を巡行した。はだしで人形について歩く人の姿があった。清く、厳かだった。

 宗教や民族間の対立や争いは絶えないが、あらゆる観念は、人々のささやかな暮らしに根差していると思う。暴力で解決できるものでは決してない。 (庭木香充)

=2019/04/27付 西日本新聞朝刊=

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