大会支える奉仕の心 飯塚国際車いすテニス

西日本新聞 筑豊版

 世界各国のトップ選手が集う「天皇杯・皇后杯第35回飯塚国際車いすテニス大会」の会場では、多くのボランティアも活躍している。毎年延べ2千人が運営をサポートする「イイヅカ方式」は国内外で高く評価されており、今大会も多くのボランティアが駆け付け、熱戦を繰り広げる選手たちを支えている。

 会場の一つ県営筑豊緑地では、坂道にボランティアが常駐、車いすの移動などを助けている。近畿大九州短大1年の伊藤らなさん(19)は「車いすを利用する選手たちにとって、坂の移動は大きな問題」と指摘。「一見簡単そうに見える仕事だが、大切な役割だと思う」と重要性を語る。

 会場内のラウンジで選手たちが体を休めたり、食事をしたりするのをサポートしているのが、4月から飯塚信用金庫で働く新人職員だ。飯塚信金は25年前から、地域文化への理解を深め接客技術を学んでもらおうと、新人をスタッフとして派遣。今年は計8人が、食器の片付けや料理の運搬を担当している。松尾凛太郎さん(22)は「選手が何に困っているのかを考えながら行動する癖がついた。相手のことを思う姿勢を業務でも生かしたい」と意気込む。

 公務員採用試験を受験中の県立大4年の古賀晴奈さん(21)は「平日はボールパーソンが最低限の人数しか集まっていない」と聞き、駆け付けた。自治体によって日程が異なる試験の合間を縫って2日間、ボールパーソンを務める。古賀さんは「これまで3年間、ボランティアとして参加してきた大会。少しでも力になれれば」と笑顔で話した。

 選手の送迎を担当する輸送委員会の中井茂雄副委員長(50)は16回目の参加。今大会は勤務地の鹿児島市から休みを取って駆け付けた。4年前、会場付近に雷が落ちた際、勤務している電力会社の天気予報を担当する部署に連絡し、雷雲がなくなる時間帯を確認。スムーズな試合進行に貢献して以来、大会関係者から親しみを込めて「カミナリ君」と呼ばれている。中井さんは「これほどやりがいがある場所はありません」と力を込める。

=2019/04/27付 西日本新聞朝刊=

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