英彦山にコノハズク戻れ 添田町の後藤さん、バードギャラリー開設 撮影歴40年 野鳥の写真60点展示

 添田町庄の野鳥写真家、後藤文嗣さん(73)が、自宅横に約40年間撮り続けた野鳥の写真を展示したバードギャラリー「木葉菟(このはずく)」をオープンした。筑豊地区をはじめ全国の山に通い、工夫を凝らして撮影に成功した作品約60点。英彦山ではこの10年間見なくなった渡り鳥から付けた名前に、環境破壊への懸念と「もう一度見たい」との思いが込められている。

 県の鳥獣保護員で、昨年まで環境調査会社を経営していた後藤さんは「鳥の姿を写真に記録しておきたい」と写真を始めた。一眼レフのカメラと200~600ミリの望遠レンズを手に山に入り、鳴き声やフンを手掛かりに鳥を探す。「この辺にいる」と狙いを定め、待つ。現れたら幸い。怖がらせないために、カメラを置いて離れた所から遠隔操作でシャッターを切る技法も使う。天敵のカラスを追い払ってやったことでフクロウとの信頼関係ができて「目と目が合って撮らせてもらった」こともある。

 鳥は環境の変化に敏感だ。ギャラリーの名前にしたコノハズクをはじめ、地元の英彦山でも渡って来る種類や数が減っている。「国内よりも冬を過ごす東南アジアの環境の変化が大きいだろう」と考えている。

 小魚をくわえて水しぶきを上げるカワセミ、「火の鳥」と形容されるアカショウビン、レンゲが咲く畑で羽を広げて縄張りを主張するキジ…。展示作品は、後藤さんがこれまでに撮影した数万枚のカットから「会心の一枚」を選んだ。季節に応じて展示を変える。

 後藤さんは「コーヒーを飲みながら鳥の話をしませんか」と話している。休日は決めていないが、来訪の際は事前に連絡を。

=2019/05/08付 西日本新聞朝刊=

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