「自分狂ってるな」ゲーム依存、9年間で8回入退院…男性の苦悩 (2ページ目)

西日本新聞

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 健介が治療を始めて10年。今も週に1回、病院で診察と集団療法を受けている。仕事に就くため、職業訓練施設にも通い始めた。妻子と暮らし、かつてのような孤独感はない。でも再発の怖さを常に感じる。

 「ゲームを触るとスイッチが入る瞬間がある。そうなると時間を忘れ、周りが見えなくなる。自分を止められない。いつになったら大丈夫になるんだろう」

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 子どもや若者のオンラインゲームへの依存は「現実世界(リアル)がしぼんでいく病気」といわれる。その実態は。どう向き合えばいいのか。ネット社会の影を見つめ対応策を考える。

 ●中高生の7人に1人 5年で倍増

 インターネット依存はネットやオンラインゲーム、会員制交流サイト(SNS)などを使い過ぎる状態。日常生活に支障が出て、暴力や引きこもり、うつ病などの合併症や脳の障害を引き起こす恐れがある。厚生労働省は2018年8月、病的なネット依存が疑われる中高生は5年間で倍増し、推計93万人に上ると発表した。全体の7人に1人に当たる。半数前後がネットのやり過ぎで成績低下を経験していた。

 このうちゲームへの依存について、世界保健機関(WHO)は同年6月、「ゲーム障害」として新たな疾病に認定、国際疾病分類の最新版「ICD-11」に追加すると発表した。分類上はギャンブル依存症などと同列になる。

 最新版は19年5月の総会で採択し、22年1月に施行予定。(1)ゲームをする時間や頻度などをコントロールできない(2)日常生活の中でゲームを最優先する(3)問題が起きてもゲームを継続、またはエスカレートする-といった症状が12カ月以上続いた場合にゲーム障害と診断できる。重症時は期間が短くても診断できる。

=2019/05/08付 西日本新聞朝刊=

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