【世界のミカタ】台湾 研修生 巫〓澄さんに聞く 朝から外食、専門店も

西日本新聞

台湾の国際企業人材育成センターで日本語とビジネスを学ぶ巫さん 拡大

台湾の国際企業人材育成センターで日本語とビジネスを学ぶ巫さん

台湾の中心都市、台北市内にある超高層ビル「台北101」からの風景。ビルは高さ508メートル、地上101階をほこる観光名所の一つだ 6歳のころの巫さん(右手前)、弟(左)と両親。台湾には写真の背景のように多くの山がある 兵役の修了証を持つ23歳の時の巫さん(中央)と後輩ら。台湾では2018年12月まで徴兵制があり、1年間軍隊で訓練することなどが男性の義務だった 朝はバイクで混み合うことで有名な台北大橋 台北の夜市の屋台。夜市は台湾の名物だ 細長い揚げパン「油条」をクレープのような生地「蛋餅」で巻いている。蛋餅は台湾の朝ご飯で人気だ ありがとうガンシェ

 ●日本語は子どものころからなじみ

 九州に住んだり、来たりした外国人らがふるさとについて語る「世界のミカタ」。今回は台湾の新竹(シンチュー)県出身の巫〓澄(ふいくちょう)さん(25)です。2月の1カ月間、研修で福岡市に滞在しました。福岡から台湾の中心都市、台北までは飛行機で約2時間半。昨年は台湾から約41万3000人が九州を訪れました。そんな身近な場所、台湾ってどんな所ですか?

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 巫さんは大学を卒業し、今は台湾国際企業人材育成センターで日本語やビジネスを学んでいる。来日は今回が初めてだったが、日本語は1年半前に学び始めたとは思えないほど流ちょう。同センターでは「平日は午前7時半からお昼まで日本語の授業。聞き取りテストも毎日あります」と言った。若者たちは一生懸命に勉強しているようだ。

 巫さんは子どものころから日本語になじみがあった。台湾では日本の漫画やゲーム、ドラマが人気で、楽しみながら自然と覚えた単語も多いそうだ。巫さんは「『お母さん』や『いただきます』などはもともと知っていた」と振り返る。

 台湾人の多くが話すのは、中国語の一つの北京語。台湾では「国語」と呼ばれる。「大陸の北京で話される北京語よりもやわらかく聞こえる」と巫さん。漢字の書き方もちがう。例えば日本語の「広」。台湾では「廣」という繁体字、中国大陸では「广」という簡体字を使う。台湾に昔からある台湾語を話す人もいるし、日本が約50年間統治した影響から、日本語を話せるお年寄りもいる。

 台湾では共働きの家族が多く、巫さんの両親もそうだ。朝から外食する文化があり、朝ご飯専門店も多いので助かるという。メニューは小麦粉を使った料理やおかゆ、サンドイッチなど豊富だ。また小学生の多くは下校後、日本の学童保育のような「安親班(アンチンバン)」という場所に行き、親が迎えに来るのを待つ。

 巫さんは6月にセンターのプログラムを修了する予定。「日本と関わりがある台湾のIT会社に就職して、両親を安心させたい」と優しそうな笑顔で話した。

 ●こどものQ

 台湾の若い人にはどのような進路が人気ですか?

 大学を卒業後に米国や中国、東南アジアなどの大学院に留学・就職する人が増えています。私のように台湾で就職することを目指す人たちもいますよ。

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名称 台湾政府は「中華民国」としているが、中華人民共和国(中国)は台湾を自分の国の一部として「台湾省」と呼ぶ

面積 3万6197平方キロ(九州よりやや小さい)
人口 約2369万人(2018年推定)
主要都市 台北、新北、台中、高雄
住民 漢民族97%、先住民2%(アミ、パイワン、タイヤルなど16民族)
言語 公用語は北京語。ほかに台湾語、客家語
宗教 道教、仏教、キリスト教
通貨 台湾元
 ※共同通信社「世界年鑑2019」より

 ※見出しと文中の〓は上が「日」下が「立」

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=2019/05/08付 西日本新聞朝刊=