「芦屋釜」楽しむ茶室完成 室町の名品で抹茶いかが 芦屋町の化粧品会社 観光活性化狙う

西日本新聞 北九州版

 室町時代に隆盛を極めた「芦屋釜」を復元した茶釜による抹茶を味わうことができる茶室が、芦屋町山鹿の化粧品製造会社「パルセイユ」の敷地内に完成した。町の観光活性化を目指して同社が建築。芦屋釜を復活させた鋳物師の一人、八木孝弘さん(46)が監修した。完全予約制で、外国人観光客などの取り込みも視野に入れる。同社は有機栽培の「芦屋茶」作りに今年着手する予定で、茶を通じた地域の魅力向上を目指す。開業は5月中旬の予定。

 茶室は木造で、広さ約5・5平方メートル。八木さんの監修で、頭を下げて身をかがめて入る「にじり口」という入り口を採用。釜を火に掛ける炉もある。掛け軸や花を飾る床の間も設けた。将来造成する有機栽培の茶畑が、室内から見えるように設計した。3月に完成し、金井誠一社長と八木さんの名前から一字取り「一八庵(いちはちあん)」と命名した。

 調度品にもこだわり、企救焼(小倉北区)や小石原焼(東峰村)の茶器など、九州ゆかりの道具をそろえる。八木さんは「気軽に訪れ、日本文化を感じられる場所になればうれしい」と期待する。

 茶室の建築は、金井社長が考案した。水巻町から芦屋町に本社を移転した2012年、造形の美しさに魅了され、八木さんの製造した芦屋釜を購入。当初は同社のカフェで使うことを検討したが、芦屋釜関係者の提言で再考した。

 金井社長はそのこだわりに驚きつつも、ものづくりに携わる者として共感。「釜を披露するのにふさわしい茶室をつくる」と宣言し、実現させた。金井社長は「和の雰囲気で癒やしを得られる空間にしたい」と話している。

 茶室の利用は2~3人で可能。料金は2種類あり、茶の湯の先生が芦屋釜を使ってたてた抹茶とお菓子のコースは、1人5千円(税込み)。パルセイユ従業員が釜を使わずに提供する場合は、1人800円(同)。利用時間は午前11時~午後3時半で、水、日曜日と祝日は定休。電話予約の上、同社のカフェ「パルナチュレ」でチケットを購入する。同社=093(221)5517。

=2019/05/09付 西日本新聞朝刊=

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