熊本県内の緊急地震速報、阿蘇のみ発表 各地で震度4 気象庁「予想精度に限界」

西日本新聞

 10日午前の地震では、震度4以上の揺れを予想する緊急地震速報が、熊本県内では阿蘇地方にしか発表されなかった。実際には熊本市南区や宇城市、芦北町などで震度4を観測した。気象庁は「緊急地震速報は速報性重視で精度に限界がある」と説明。揺れが伝わりやすい平野部などで予想以上に震度が大きくなったとし、「自分の住む地域の地盤の揺れやすさを日頃から知り、警戒してほしい」と呼び掛けている。

 緊急地震速報は最大震度が5弱以上になると予測した地震について、震度4以上になると予想される地域に発表する。最初の小さな揺れ(初期微動)とその後の大きな揺れ(主要動)の伝わる時間差を利用。初期微動検知後にコンピューターが震源の位置や深さ、地盤や地形データを素早く自動計算し、主要動の到達前に速報する。

 気象庁によると、今回は初期微動を検知して8・1秒後に発表。対象範囲は宮崎県全域と熊本県阿蘇、大分県南部、鹿児島県薩摩、同県大隅だった。同庁担当者は「より詳しく計算すれば震度4の正確な範囲を予測できたが、時間がかかると多くの地域で主要動に間に合わない。震度の1程度の誤差は出る可能性がある」と理解を求める。

 震度1以上の範囲は近畿地方まで及んだが、地震の規模を考えると、特に広いわけではないという。防災科学技術研究所は全国の地盤の揺れやすさなどをホームページで公開しており、気象庁は「普段から確認してほしい」としている。

=2019/05/11付 西日本新聞朝刊=