情報公開、鹿児島遅れ 公文書開示決定に「30日」 全国は「15日」

西日本新聞

 国民の「知る権利」を担保する情報公開制度で、47都道府県のうち鹿児島と千葉の2県が公文書の開示・非開示決定に30日を要し、45都道府県より日数が倍かかることが西日本新聞の調査で分かった。千葉県は見直しを検討し始め、鹿児島県は「変更は考えていない」という。同県は「繁忙」を理由に開示決定を延長するケースもあり、識者は「情報公開に後ろ向きすぎる」と指摘している。

 鹿児島県の情報公開条例は1988年12月に施行。開示決定は「請求日から15日以内に行う」とした。同県は99年に成立した国の情報公開法に合わせ、2000年12月に条例を改正し、決定期間が「30日以内」になった。国は米国の情報公開制度などを参考に期間を決めており、鹿児島県は「国に合わせた」とする。

 九州各県も当時、鹿児島と同様に国の制定に合わせ条例を改正。ただ、開示・非開示の決定期間は福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎、熊本の6県とも旧条例の日数を据え置き、請求日や到達した日から15日以内のままにした。長崎県は当時、「15日を超えるケースは多くなく、延ばす必要はない」、福岡県は「15日が確立している。変更の議論はなかった」といい、担当者は「期間延長は施策が後退するイメージもあったからではないか」と語る。

 九州の県庁所在地、政令市も大半が15日以内。福岡市は請求があった日の翌日から7日以内(休日を除く)と最も早い。

 鹿児島県の17年度の公文書開示請求は1063件あり、開示・非開示の決定までの平均日数は18・2日だった。西日本新聞が18年度に行った33件の開示請求では、16件が決定期限の30日目に出た。3件は「繁忙」として期間が延長され、残る14件は8日目から28日目だった。市民オンブズマン福岡の児嶋研二代表幹事は「情報公開は、国に右へ倣えする必要はなく、30日もかけるのは時代遅れ。鹿児島県は住民の知る権利を保障する情報公開の趣旨を知事や職員が理解しているのか疑問だ」と指摘している。

=2019/05/12付 西日本新聞朝刊=

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