対中関税スマホ、衣類も 33兆円分 米、ほぼ全品対象

西日本新聞

 【ワシントン田中伸幸、北京・川原田健雄】米通商代表部(USTR)は13日、中国からの輸入品3千億ドル(約33兆円)分に対し、最大25%の追加関税を課す「第4弾」の制裁措置の対象品目を発表した。スマートフォンなど従来対象外だった輸入品のほぼ全てを含み、6月末にも発動が可能となる。トランプ大統領は、6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせ、中国の習近平国家主席と会談する意向を表明。発動をちらつかせて交渉に臨み、譲歩を引き出す狙いとみられる。

 第4弾は、中国で組み立てられた米アップルの「iPhone(アイフォーン)」やパソコン、衣類など3805品目が対象。日用品が広く含まれ、米消費者への大きな負担となる。一方、医薬品やハイテク製品に使われるレアアース(希土類)などは対象外となった。6月17日に公聴会を開催し、24日まで反対意見を受け付ける。6月末にも発動可能となる見通しだが、トランプ氏は「まだ決めていない」と述べた。

 一方、トランプ氏は13日、「日本でのG20首脳会合で(習氏と)会うだろう」と表明した。中国の構造改革を巡る交渉については、中国側は合意を望んでいるとした上で「習氏と会えば、おそらく非常に中身のある会談になる」と楽観的な見通しを示した。

 さらに、中国が米国からの輸入品600億ドル(約6兆6千億円)分に対する追加関税率を6月1日から最大25%に引き上げると発表したことについて「非常に大きな報復であってはならない」とけん制。中国側の報復措置で輸出減が懸念される米国の農家を対象に、約150億ドルの支援策を講じる考えを示した。

 米国が発表した第4弾の追加関税について、中国外務省の耿爽副報道局長は14日の記者会見で「貿易戦争をしたくないが、中国は決して恐れない。どこまでも付き合っていく」と新たな報復措置を示唆。ただ、追加関税による報復には限界があるため、米製品の購入制限や重要部品の対米輸出禁止、米国債の売却などが選択肢として取り沙汰されている。

=2019/05/15付 西日本新聞朝刊=