認知検査予約、電話1本で 高齢ドライバー免許更新 県警コールセンター開設

西日本新聞

認知機能検査の実施場所 拡大

認知機能検査の実施場所

高齢者講習を受講する高齢ドライバー。コールセンターの設置で、高齢者講習の待ち日数も短縮される

 高齢ドライバーが増加する中で免許更新手続きを迅速・効率化するため、県警は15日、75歳以上に義務付けられている「認知機能検査」の予約コールセンターを開設する。この検査は自動車教習所で行っているが、数カ月先まで予約が埋まるほど混雑しており、高齢者が空いている施設を探すのに手間取っていた。新たなコールセンターは電話1本で予約を確定し、検査を受けられるようにする。九州初の取り組み。

 東京・池袋の母子死亡事故など、高齢ドライバーの事故は相次いでいる。2017年3月に施行された改正道交法では、75歳以上は免許の有効期限から半年以内に、自動車教習所で認知機能検査と高齢者講習を受けることが義務化された。

 検査は、ドライバーを「認知症の恐れ」「認知機能低下の恐れ」「低下の恐れなし」に3分類する。「認知症の恐れ」と分類された人も、医師の追加診断を受け、問題なしとの判断が出れば、3時間の講習を受けて免許証を更新できる。他の2分類は2~3時間の講習を受ける。

 県内の75歳以上の免許保有者は約20万人に上る。県警によると、認知機能検査の平均待ち日数は、3月末現在で38日間、高齢者講習は24~31日間と長期化。高齢者は予約を入れるために、各教習所に確認の電話を繰り返さなければならず、負担となっていた。

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 予約手続きをスムーズにするコールセンターの専用電話番号は20日以降、免許更新対象者宛てに郵送で届く。架電して検査を受けたい日時と場所を伝えると、センターが空き状況を照会し、予約を入れてくれる仕組み。福岡、北九州、筑豊の県内3地区で実施し、現状でも比較的予約をしやすい筑後地区は対象外。センターの運営は民間業者に委託し、事業費は年約7千万円。

 また、コールセンター開設に伴い、3地区では6月3日から、認知機能検査の実施場所を自動車運転免許試験場や一部の警察署、免許センターに変更する。これまで検査を行っていた教習所については、高齢者講習の受け入れ枠を増やし、待ち日数の短縮につなげたいとしている。

 県警運転免許試験課の藤本康文次席は「高齢ドライバーは今後、さらに増えていく。免許を更新しやすくすることで、より安全な交通環境につなげていきたい」と語った。

=2019/05/15付 西日本新聞朝刊=