知事、月末に朝倉視察 仮設入居延長は困難の認識

西日本新聞

今月末に朝倉市を視察する意向を明らかにした小川洋知事 拡大

今月末に朝倉市を視察する意向を明らかにした小川洋知事

 小川洋知事は14日の定例記者会見で、2017年の九州豪雨で被災した朝倉市を今月末に視察する考えを明らかにした。日程や視察先は調整中としている。応急仮設住宅の住民が、今夏に迫る入居期限の延長を求めていることについては「自身の努力で生活再建を始めている人も大勢おり、バランス(を取る必要性)は変わらない」と述べ、改めて困難との認識を示した。

 一部住民でつくる「九州北部豪雨朝倉被災者の会」は県に対し、(1)知事の被災地視察(2)仮設住宅の入居期限(原則2年)延長に向けた国との再折衝(3)県独自事業による延長-を要望している。県はこのうち、(2)と(3)については13日付の文書で、転居費助成など従来の支援に注力した上で判断すると回答していた。

 また、小川知事は九州豪雨で被災したJR日田彦山線の不通区間を巡り、JR九州がバスなど代替交通による復旧案を打ち出していることに関し、「JRが(沿線住民に)直接説明しないといけない」と話した。「われわれ(県)としては、鉄道による復旧が望ましいと考えている」とし、従来の立場も改めて強調した。

 不通区間は添田(添田町)-夜明(大分県日田市)で、16年度は2億6600万円の赤字。JR側は鉄道復旧の場合、年1億6千万円の支援を自治体側に求めているが、自治体サイドは財政的に困難としている。

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要望実現に期待 朝倉被災者の会

 小川洋知事が、朝倉市の九州豪雨被災地を今月視察する考えを示したことについて、「九州北部豪雨朝倉被災者の会」は、県が要望を受け止めてくれるきっかけとなるよう期待を込めた。

 被災者の会副代表の永田茂光さん=仮設住宅「林田団地」自治会長=は14日、「(視察という)要望の一つは実現した」と語った。

 応急仮設住宅の入居期限は夏に迫り、被災者の会は県に対し、期限延長を強く訴えている。12日に開いた会合では窮状を知事に知ってもらうため、視察が実現した場合の候補地を複数選んでいた。被災者の会は近く県庁を訪れ、期限延長を再度要望することも計画している。

=2019/05/15付 西日本新聞朝刊=