米国の歌手で女優のドリス・デイさん死去の報がきのうの朝刊に…

西日本新聞

 米国の歌手で女優のドリス・デイさん死去の報がきのうの朝刊に。「センチメンタル・ジャーニー」がヒットし、ミュージカル「カラミティ・ジェーン」で主役を演じた。ヒチコック監督の映画「知りすぎていた男」の主題歌「ケ・セラ・セラ」は世界中で愛唱された

▼訃報の近くに、日本国民にとって「カラミティ(災厄)」としか言いようのない記事が。国民の代表である国会議員の乱行だ。北方領土へのビザなし交流訪問団に同行していた日本維新の会の丸山穂高衆院議員が、元島民の団長に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と質問した

▼さらに「戦争をしないと、どうしようもなくないですか」などと発言。酒に酔っていて、大声で騒いで注意を受けたとも。団長は「戦争なんて言葉は使いたくない」と答えた

▼故郷が平和に返還される日を待ち望んでいる元島民に、こんな言葉を投げつけるとは。せっかくの交流訪問が「インセンシティブ・ジャーニー(無神経な旅)」に

▼もっと深刻なことがある。日本国憲法は、国際紛争を解決する手段としての戦争を永久に放棄すると定めている。国会議員は憲法を尊重し擁護する義務も負う。国是を理解していない「知らなすぎていた男」に国政を担う資格はあるまい

▼議員の暴言や失言が相次ぐ。撤回・謝罪すれば後は「ケ・セラ・セラ(なるようになるさ)」と高をくくってないか。

=2019/05/15付 西日本新聞朝刊=