祖父の遺品で漢方図書館 福岡・志免町、蔵書600冊 江戸期出版の希少品も

西日本新聞

「福岡漢方図書館」の書籍を前に「関心のある人たちに役立ててもらいたい」と語る竹内一夫さん 拡大

「福岡漢方図書館」の書籍を前に「関心のある人たちに役立ててもらいたい」と語る竹内一夫さん

 漢方医学の書籍を集めた私設の図書館がこのほど、福岡県志免町にお目見えした。貸し出す本は、薬剤師で福岡赤十字病院(福岡市)の初代薬剤部長を務めた故竹内克己さん(享年97)の蔵書約300冊で、江戸期の出版物など希少な専門書も多い。蔵書を管理する孫で、ハーブティー販売業の竹内一夫さん(47)は「漢方を志す人たちの一助になれば」と話している。

 克己さんは1966年に日赤病院を退職後、志免町で薬局を営み、2002年に亡くなった。漢方医学の大量の書籍は、一夫さんが遺品を整理していて発見。「漢方は過去からの積み重ねの上に成り立つ医学。祖父の蔵書が役立つかもしれない」と、私設図書館の開設を思い立った。

 名称は「福岡漢方図書館」。一夫さんの2階建ての自宅兼事務所の書架計7カ所に、蔵書を分散して展示している。

 漢文で書かれた江戸時代の「傷寒論弁正」▽日本漢方医学会創設者の一人、故矢数道明さんが著した「漢方治療百話」▽日中医薬研究会の会長を務めた故渡辺武さんの手による「平成薬証論」-など、絶版で入手困難なものや高価な専門書も含まれる。克己さんの蔵書は全部で約600冊あり、残りも目録作成など準備が整ったものからコレクションに加えていくという。

 誰でも会員登録すれば、1回につき3冊まで無料で、2カ月間借りることができる。不定休のため、来館時には予約が必要。

=2019/05/16付 西日本新聞朝刊=

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