平戸城を宿泊施設に 「城泊」全国第1号 狙いは訪日客

西日本新聞

平戸瀬戸に面した平戸城の懐柔櫓=10日、長崎県平戸市 拡大

平戸瀬戸に面した平戸城の懐柔櫓=10日、長崎県平戸市

 長崎県平戸市は、平戸城の一部を改修して宿泊施設にする計画を進めている。訪日外国人客(インバウンド)の誘致を狙った「城泊(しろはく)」の全国第1号となる見通しで、国が費用の半額を補助する。来年7月ごろの営業開始を目指す。

 宿泊施設に生まれ変わるのは、平戸城の「懐柔櫓(かいじゅうやぐら)」。1977年に復元された鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約127平方メートル。平戸瀬戸に突き出したような場所にあり、2階からは鮮やかな赤いアーチの平戸大橋が望める。かつては工芸品や民俗芸能の道具などを展示していたが、現在は倉庫になっている。

 内装や宿泊費は未定で、市は設計や運営管理を一括して担う事業者を公募している。改修費は1億4千万円を見込み、文化財を活用した観光政策を推進する国が7千万円を支援する。

 欧州などでは、土地の歴史を学び体感できる城や宮殿を活用したホテルが、観光客に人気を博している。平戸市が2017年、一夜限定で平戸城の天守閣に宿泊するカップル1組を募集したところ、応募した7428組の半数を超す4241組が海外からだった。

 平戸市観光課の担当者は「来年の東京五輪・パラリンピックに向け、城泊を平戸観光のキラーコンテンツにしたい」と意気込む。国は城泊を全国に広げたい考えで、17日には田端浩観光庁長官が平戸城の現状を視察する。

 平戸城は平戸藩主の松浦氏により、江戸中期の1718(享保3)年に再築城され、天守閣を含む現存の建築物の大半は戦後に再建された。

=2019/05/16付 西日本新聞朝刊=

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