私有地にゴルフ場が土砂 春日市 住民、調停申し立て

西日本新聞

 福岡県春日市などの住民20人が16日、同市上白水のゴルフ場「九州カンツリー倶楽部」の運営会社に山林にあった私有地を埋め立てられるなどして所有権を侵害されたとして、原状回復などを求めて福岡簡裁に調停を申し立てた。市や県にも、同社の不法行為への対策を怠ったとして損害賠償などを求めている。

 申立書などによると、山林には1970年代から産業廃棄物が不法投棄され、長年放置された。隣接地にコースを持っていたゴルフ場側は、平地側のコースを民間に売却した費用で地権者から土地を買収し、産廃を撤去してコースを山側に移設する計画を提案。地権者側と市は同案に乗り、三者で2004年、「協力して環境改善を図る」とする協定書を交わした。

 ゴルフ場側は産廃を取り除き、埋め直すはずだったが、数年前から土砂を次々に搬入。同意が取れていない地権者の土地まで埋められるなどしたという。被害者の会の加藤孝夫代表は「コンクリートが混ざった土砂で市道も埋められた。道路の管理すら市はできていない」と批判した。

 これに対し、ゴルフ場側は「地権者の総意として産廃撤去を進めてきた。問題はない」との姿勢を示した。

 市は「申し立ての内容を見ていないのでコメントできない」とした上で、協定には立会人として参加しており当事者ではないと説明。市道については「道路法に基づいてゴルフ場側を指導する」と被害者の会側に示している。

=2019/05/17付 西日本新聞朝刊=

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