ど派手新成人、相次ぐ未払い 北九州の貸衣装店、訴訟に踏み切る 「払わなくていい」うわさ広がり

西日本新聞

 ど派手な衣装の成人式で知られる北九州市で営業する貸衣装店「みやび」で、貸衣装代の未払いが相次ぎ、店側が複数の客を相手取り小倉簡裁などに訴訟を起こしている。16日までに少なくとも6件が係争中。店によると、2017年には計約1千万円の未払いがあった。一部の若者の間で「払わなくてもいい」という根拠のないうわさが流れているという。

 16日、「みやび」の運営会社が岡山県の男性に約117万円の返還を求めた訴訟の判決で、小倉簡裁は男性に全額の支払いを命じる判決を言い渡した。男性は昨年の成人式に出席するため、代金30万円のうち頭金4万円を支払い羽織はかま一式をレンタル。式後、残金を払わず衣装も返さなかったため、店側が再三請求したが、男性は半年後に着払いで衣装を返送してきただけだった。

 「みやび」によると、北九州市では03年ごろ、男性客2人の求めに応じて金と銀の羽織はかまを用意したところ、客の後輩たちが気に入り、派手な衣装を求める客が年々増加。そろいの羽織はかまや花魁(おいらん)姿の新成人が出身中学の名を書いた旗を手にする様子が全国に伝わると、同市以外の若者からも注文が相次ぐようになったという。

 未払いの客が出始めたのは6~7年前からで、17年には50人を超えた。同店の池田雅共同代表は一部の客の間で「先輩たちも払っていないけど問題ない」といううわさが広まっているのを耳にした。

 未払いはこれまでに約200人に及ぶが、音信不通などでやむを得ない場合に限り提訴しているという。池田さんは「経営に支障が出れば、楽しみにしている新成人にも衣装を貸せなくなる。大人としてのルールを守ってほしい」と話している。

=2019/05/17付 西日本新聞朝刊=

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