九州主要企業純損益、56%が減益・赤字 3月期決算 不採算部門整理急ぐ

西日本新聞

 九州の主要企業の2019年3月期決算が16日、ほぼ出そろい、金融を除き前年と比較可能な52社のうち、純損益は56%(29社)が減益か赤字となった。一時的な損益を加味しない経常損益は60%(31社)が増益か黒字転換した。堅調な景気を背景に業績を伸ばす一方、人手不足や先行きの不透明感から、不採算部門の整理など経営体質の強化に踏み切る企業が増加した。

 純損益が減益か赤字の企業の割合は前年より25ポイント増加。売上高が増収の企業は73%(38社)だった。

 経常増益の企業は、国内外の堅調な景気に支えられた。山九(北九州市)は生産活動の活発化で、鉄鋼や電力関連の設備工事などの受注が増加。黒崎播磨(同)は粗鋼生産が増えるインドで耐火物の販売が好調だった。

 減益となった企業は、人件費や原油高などによるコスト増が収益を圧迫した。西部ガス(福岡市)は液化天然ガス(LNG)の高騰が響いた。JR九州(同)は流通・外食部門の人件費が増加した。TOTO(北九州市)は中国市場の伸び悩みが影響した。

 人口減による国内市場の縮小や、拡大局面が岐路にさしかかった国内外の景気への警戒感などから、業績が堅調なうちに手を打つ企業もある。

 岩田屋三越(福岡市)は経常利益は経営統合後、最高となったものの、岩田屋久留米店新館閉館に伴う特別損失を計上し純利益は減益に。ナフコ(北九州市)や、ラーメン店を展開する力の源ホールディングス(福岡市)も不採算店の整理を進めた。

 20年3月期は、比較可能な52社のうち、62%(32社)が経常増益または黒字転換を予想するものの、米中貿易摩擦は激化の一途をたどり、国内でも消費税増税などのリスク要因がある。今後の景気動向次第では下方修正を迫られる懸念もある。

=2019/05/17付 西日本新聞朝刊=

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