AI時代に必要な“能動性”と“応用力”が身につく新しい勉強法

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『最短の時間で最大の成果を手に入れる超効率勉強法』メンタリストDaiGo著 拡大

『最短の時間で最大の成果を手に入れる超効率勉強法』メンタリストDaiGo著

 普段の読書と同じくボールペンを片手に本書を読み始めた途端、軽いアッパーをくらったような衝撃が走った。冒頭の「科学的に効率の悪い勉強法」のひとつに、「アンダーラインを引くこと」が挙げられていたからだ。線を引いただけで脳が満足してしまい、記憶として定着しにくいことがその理由。それなら、といそいそ要約用のノートを開いてページに視線を戻す。と、すかさず2発目が飛んでくる。「要約は非効率」。コツを知らずに要約してもうまくいく確率は低く、無駄なエネルギーを費やすだけだというのだ。

 この挑発的なパンチの主は、心理学をあやつる“メンタリスト”としてテレビやYoutubeなどで活躍中のメンタリストDaiGo氏 。氏は本書で、私たちが当たり前のように行っている勉強法がいかに非効率で逆効果であるかを暴き、短時間で成果を上げるための正しいノウハウや、地頭を良くするテクニック、マインドセットを紹介する。勉強をアップデートするための指南書といえるだろう。それも、複雑な内容を頭のなかで整理しやすくする「ひとりごと学習」や、長期記憶を高めるための「報酬つきの昼寝」、架空の議論をイメージすることで難問への理解度を高める「イメージ・ディスカッション」など、一つひとつがユニークで試したくなるものばかり。しかもそれぞれに心理学や大学の研究データによる効果の裏付けが付されている。

 おそらく多くの人は、親や教師から「勉強しろ」と叱られたことはあっても、「効率よく勉強しろ」と言われたり、その方法を教えてもらったりした経験は少ないのではないか。そういった意味でも本書は貴重な存在だ。ただし急いでつけ加えると、本書で紹介されているのはあくまで“正しい努力の方法”であって、“ラクして”成果が出るノウハウではない。そもそも受け身の姿勢では“使える”知識など身につかないというのが著者の考えである。

 著者は、従来の勉強法の問題点は応用がきかないことだと指摘し、勉強で一番大切なポイントは「どうやったら、もっと簡単に覚えられるだろう?」「どうやったら、もっと面白く覚えられるだろう?」と能動的に考え、工夫することだと語る。これは、ビジネスでいう課題発見力や問題解決力につながる考え方でもあり、本格的なAI時代を迎えるこれからの時代に必須の能力でもあるだろう。学生や受験生だけでなく、社会人にも手にとってほしい一冊だ。


出版社:学研プラス
書名:最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法
著者名:メンタリストDaiGo
定価(税込):1,512円
税別価格:1,400円
リンク先:https://hon.gakken.jp/book/1340668900

 西日本新聞 読書案内編集部

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