タイ暫定首相「民主主義強める」 新政権の軍政継承を否定

西日本新聞

 【バンコク川合秀紀】タイ軍事政権のプラユット暫定首相は17日、バンコクの首相官邸で日本を含む国内外メディアの記者と懇談した。自身の続投が濃厚となっている新政権の運営について、軍政より権限が制限されることに触れ「民主主義のシステムを強化する」と強調した。プラユット氏による新政権を「軍政の継続だ」とする反軍政派の批判を意識したとみられる。

 3月の下院総選挙の結果を受けた国会が22日に開会し、自らが主導した2014年の軍事クーデター以降続く軍政が終了するため、最後の機会として記者を招いた。

 プラユット氏は上下両院議員の投票により選出される次期首相の見通しについて「私も分からない」と述べた。軍政が任命した上院議員250人はプラユット氏支持が確実とされるが、プラユット氏は「私が上院をコントロールできるわけではない」とかわした。

 一方、表現や集会の自由を立法措置や司法手続きなしに制限できるなど軍事政権が行使できた超法規的権限は憲法の規定により、新政権には与えられない。プラユット氏は「(新政権は軍政の)権力を引き継ぐとは言えない。法に従って政治を進めることになる」と語った。

 新政権は多数政党による不安定な連立政権となるのは確実で、短命に終わる可能性も指摘される。プラユット氏は「それは国民次第だ」と述べるにとどめた。

=2019/05/18付 西日本新聞朝刊=

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