幻の銘菓半世紀ぶり復活 三斎公考案の「〓苡仁糖」 八代市

西日本新聞

復活した「(「くさかんむり」に「意」)苡仁糖」 拡大

復活した「(「くさかんむり」に「意」)苡仁糖」

途絶えていた「(「くさかんむり」に「意」)苡仁糖」の製造に成功した柳口さん夫婦

 江戸時代初めに八代で生まれ、昭和半ばまで製造されていたハトムギ原料の幻の銘菓「〓苡仁糖(よくいにんとう)」が、半世紀ぶりに復活した。ハトムギを生産する農家グループ「肥後はとむぎ会」が、5年がかりで製造に成功した。八代市建馬町のゆめタウン八代で始まったイベント「くまもとまんなかプロジェクト」で、初めて販売している。19日まで。

 〓苡仁糖は、八代城主で茶人としても知られた細川忠興(三斎)が、茶請けとして作らせた京菓子系のおこしの一種。八代市の和菓子店「菱(ひし)屋」が代々作っていたが、約50年前に15代目で廃業して以来、製造が途絶えていた。

 肥後はとむぎ会は同市と熊本市南区の農家3戸で結成し、計約6ヘクタールでハトムギを栽培。役割分担して加工品を開発し、〓苡仁糖復活には八代市の柳口明さん(62)と弘美さん(58)の夫婦が取り組んだ。製法の記録はなく、2014年から県アグリシステム総合研究所の協力を得ながら、約300回試作。菱屋の関係者にも味を確かめてもらい、当時の味にたどり着いた。

 自宅に設置した加工所で、弘美さんが精白されたハトムギを水に漬け、せいろで蒸し、天日干しをして、ひき割り、230度に熱した塩で焙煎(ばいせん)し、砂糖で固めて仕上げる1週間がかりの工程だ。明さんは「多くの人の協力で復活した八代の古銘菓をハトムギとともに広げたい」と張り切る。

 5個入り500円。注文も受け付ける。

※〓は「くさかんむり」に「意」

=2019/05/18付 西日本新聞朝刊=

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