中国、ウィキペディア遮断 天安門事件30年控え規制か

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】インターネット百科事典「ウィキペディア」を運営する米国の非営利組織ウィキメディア財団は、ウィキペディアへのアクセスが中国で全面的に遮断されたと明らかにした。学生らの民主化運動を武力弾圧した1989年の天安門事件から6月4日で30年となるのを前に、中国当局が規制を強めたとみられる。

 財団は17日付で中国内の全面遮断について発表し、「知識への自由なアクセスは基本的人権だ。遮断は知識の収集や共有を妨げる」と批判、中国側にアクセスを回復するよう求めた。財団によると、中国では2015年6月から中国語版へのアクセスがブロックされており、今回は英語など全ての言語のウィキペディアが見られなくなった。中国当局からの通知はなかったという。

 中国では、民主化運動など共産党政権に都合の悪い情報が国内に流入しないよう、当局がネットを厳しく管理。ツイッターやフェイスブックは閲覧できず、グーグルの検索エンジンも利用できない。

 今年は天安門事件のほか、7月5日に新疆ウイグル自治区ウルムチで起きた大規模暴動から10年となる。政治的に敏感な節目を控え、習近平指導部は体制批判が広がらないよう締め付けに躍起になっている。

=2019/05/19付 西日本新聞朝刊=

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