野良犬生きられる街、大事だ 黒田征太郎さんがトーク 田川

西日本新聞 筑豊版

黒田征太郎さんがデザインしたモニュメント「せきたん君」 拡大

黒田征太郎さんがデザインしたモニュメント「せきたん君」

黒田征太郎さんによるトークイベント 「炭都(tanto)ミュージアムロード」の名付け親になった大谷耕二さん

 「炭坑アート」事業を進める田川市で18日、山本作兵衛の炭鉱記録画を模写しているイラストレーターの黒田征太郎さんによるトークイベントがあった。

 黒田さんは、作兵衛と記録画について「人として生き物として命を大事にした人。こんな人が石炭を掘る労働の中から生まれた」。黒田さんの父親が筑豊の炭鉱で働いていた縁があり、「作兵衛さんの絵をなぞることで田川の役に立てたらいい」と模写に取り組む思いを語った。

 市の新しいマスコットとして黒田さんがデザインした黒い犬のモニュメント「せきたん君」のモチーフは野良犬。その理由について黒田さんは「かつて、誰かがえさを投げてやり、街の中で生きていける犬がいた。今、人の情が失われていっているのが残念に思う」とし、デザインに込めた思いを話すと、参加した田川高2年女子は「野良犬が生きていける街の大事さに共感した」と感想を語った。

 モニュメントはこの日、黒田さんのイラストを描いたフラッグを設置した同市日の出町の市道(約250メートル)で除幕された。「炭都(tanto)ミュージアムロード」の愛称は、222点の応募の中から同市伊田の大谷耕二さん(83)の案に決まった。大谷さんは1954年から8年間、三井田川鉱業所の採炭現場で働いていた経験があり、「石炭の歴史が一人でも多くの人に理解してもらえたらうれしい」と語った。

=2019/05/19付 西日本新聞朝刊=

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