病院で高齢者に交通教育 水俣署 横断歩道の歩行疑似体験

西日本新聞 熊本版

「歩行環境シミュレーター」で、横断を疑似体験する高齢者 拡大

「歩行環境シミュレーター」で、横断を疑似体験する高齢者

 高齢者の横断中の事故が相次ぐなか、水俣署は20日、水俣市桜井町3丁目の岡部病院で、診察やリハビリ待ちの患者を対象にした交通安全教育を実施した。映像を通して横断歩道上の歩行を疑似体験できる「歩行環境シミュレーター」を用い、お年寄りに安全上の注意点などを指導した。

 シミュレーターは、左右から来る車両を確認し、信号機のない横断歩道を無事に渡れるかどうかを試す装置。スクリーン前の踏み台を足踏みすることで、映像と連動した横断体験ができるようになっている。車両のスピードや昼夜、雨や雪などの気象条件も設定できるという。

 この日は、待ち合いロビーにいたお年寄りが次々に体験。県警職員から「左側から来る車にはねられるケースが約6割」「100メートル先にいる車も約5秒で横断歩道に到達する」などと注意を受けながら、恐る恐る一歩を踏み出した。

 中には、渡り終える直前にバイクにはねられそうになったり、左右のどちらか片方にだけ注意が偏っていたりする人も。同市薄原の山下アツ子さん(84)は「本当の道路みたいで怖かった。左側が見づらいことがよく分かったので、気をつけたい」と話していた。

 市内では、医療機関前の横断歩道で高齢者が車にはねられる事故が続発している。水俣署の松本浩一郎地域・交通課長は「多くの高齢者がいる病院で実施することで、今後も安全教育の質を高めていきたい」と話した。

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