『預言の哀しみ』 渡辺京二 著 (弦書房・2052円)

西日本新聞

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『預言の哀しみ』渡辺京二著(弦書房・2052円)

 著者は、昨年亡くなった石牟礼道子を支えてきた。主に原稿の清書だが、最晩年には口述筆記に炊事に掃除までした。評論家でもある著者によると、石牟礼を語るキーワードは「脱線」であるという。〈何か言いかけて、しまいまでそれを述べ切ることをせず、途中にはさまった語句につれられて話が脇にそれていく〉。〈イメージがどんどん溢(あふ)れ、飛び散って収拾がつかなくなる〉ためだが、それは、石牟礼文学の〈余人とは異なるゆたかさ〉の源泉であり、〈古代的・野性的な思考による世界整序のしかた〉と評価する。ユーモアの中に石牟礼への敬意が感じられるエッセー集。石牟礼文学を語るシンポジウムの討論も収録。

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