『清正公の南蛮服』  伊藤なお枝 著  (花乱社・1836円)

 熊本城の北西にある本妙寺は、1枚のシャツを所蔵する。加藤清正の遺品とされるそのシャツは、スタンドカラーに裾広がりで、ボタンがたくさん付いたしゃれたデザイン。「南蛮屏風(びょうぶ)」の西洋人たちが着ているようなシャツは、「虎退治の猛将・清正公」のイメージとは結びつけにくい。そう感じた著者は、清正の足跡をたどっていく。清正は数字に強い経営者的側面があり、文禄・慶長の役の際には、巨額の戦費をまかなうため、戦場からスペインの拠点、ルソンとの貿易ルート開拓を指示していたという。1枚のシャツから描く清正の実像。著者は福岡市の編集者・ライター。

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