『ウイリアム・ウイリス伝』  山崎震一 著  (書籍工房早山・2160円)

西日本新聞

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『ウイリアム・ウイリス伝』山崎震一著(書籍工房早山・2160円)

 幕末から明治初期にかけて日本に滞在し、東京の医学校兼病院(東京大医学部の前身)と鹿児島医学校兼病院(鹿児島大医学部の前身)を創始した英国人医師、ウイリアム・ウイリスの評伝。彼は西郷隆盛や大山綱良に厚く信頼され、鹿児島で人々の食生活改善や低所得者向け病院の開設を建言し、巡回医療などを実施した。著者は千葉県の開業医。鳥羽伏見の戦いや戊辰戦争で敵味方の別なく治療すべきだと主張した-といった人間性を伝えるエピソードを多く紹介している。ウイリスの一番弟子で東京慈恵会医科大創設者、高木兼寛=宮崎県出身=の業績にも触れ、高木が当時日本人の命を脅かしていたかっけを激減させることができたのは、師に科学的思考を学んだからとの見方を示す。

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