『五代友厚』  田付茉莉子 著  (ミネルヴァ書房・3024円)

西日本新聞

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『五代友厚』田付茉莉子著(ミネルヴァ書房・3024円)

 元薩摩藩士で明治初めに活躍した実業家、五代友厚(1835~85)は、評価の分かれる人物である。関西では、造船や鉱山などの事業を大阪で興したほか、大阪商法会議所(後の大阪商工会議所)などの設立に貢献し、関西財界の基礎を築いたとされている。一方で、大久保利通と癒着した政商であり、81年の開拓使官有物払い下げ事件を画策したと非難される。日本経営史研究所会長を務める著者は、五代の足跡をたどり、岩崎弥太郎のように政商として財閥を築いてはいないとして、五代は「天下国家を論じ、日本の近代を築く志にこだわった数少ない事業家」と位置づける。

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