鍋島夏雲日記を活字化 上峰町、幕末佐賀の研究に活用へ

西日本新聞 佐賀版

完成した鍋島夏雲日記のびょうぶ 拡大

完成した鍋島夏雲日記のびょうぶ

 上峰町は、佐賀藩10代藩主・鍋島直正の側近として約30年仕えた鍋島夏雲(かうん)が書いた「鍋島夏雲日記」を活字化した本を刊行した。幕末の佐賀を知ることができる貴重な資料で、町は町内に領地を持つ夏雲を取り上げることで町のPRや歴史教育につなげたい考え。300部を刷り、県内の県立高校や図書館、町内の小中学校に寄贈する予定だ。

 夏雲は、藩の政務に関わる「年寄」などの役職を担った重臣。全文の活字化は初めてで、研修者を中心に活字化を求める声が上がっていた。

 日記には、薩摩藩主・島津久光の上京や徳川慶喜の将軍就任など、幕末期の約15年間の藩内外情勢を計10冊に渡って記録している。佐賀大地域学歴史文化研究センターの伊藤昭弘准教授など計10人が制作に携わり、約1年かけてA5判432ページにまとめた。

 本の制作に合わせ、日記に掲載された一部のエピソードを拡大コピーしたびょうぶ(縦約2メートル、横約3・6メートル)も作製。ペリー来航時、江戸から11日間で来航の報告が藩に届いた話など町民にも関心が高い2話を選んだ。今後、町役場1階に展示する。

 2018年度の「明治維新150年記念さが維新関連交付金事業」の一環で、制作費は計1041万円。

 編集・製作を担当した佐賀城本丸歴史館の古川英文副館長は「新たな事実も記載されており、幕末期の佐賀藩の研究が進むきっかけになる」と期待する。

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