「違法捜査」と熊本県を提訴 女児への迷惑行為「無罪」元少年

西日本新聞 社会面

 熊本地震の避難所で当時小学6年の女児に「わいせつな動画を見せた」と女児の母親から県警に被害を訴えられ、家裁で刑事裁判の無罪に当たる不処分の決定を受けた当時19歳の男性(22)が、「違法な取り調べで苦痛を受けた」として熊本県に損害賠償を求める訴訟を熊本地裁に起こしていたことが分かった。7日付。

 熊本県警や男性の代理人弁護士によると、避難所で男性と隣り合う場所にいた女児の母親が2016年5月、「娘がスマートフォンでわいせつ動画を見せられた」と県警に訴えた。男性は逮捕され、地検から家裁に送致されたが、男性のスマホからわいせつ動画の閲覧履歴が確認されず、家裁は「客観的な証拠がなく、母親の目撃証言も信用性に疑いがある」として、非行事実なしと結論付けたという。男性は逮捕当初から容疑を否認していた。

 訴状によると、男性は県警の取り調べで、非行を前提に「反省の色がない」「調べるうちに不利なものばかり出てくる」などと迫られ精神的苦痛を受けた、としている。代理人の松本卓也弁護士は「被災直後で県警も防犯意識が高く、早まったのではないか」と指摘。「客観的証拠がないまま逮捕したことは遺憾。男性は今もフラッシュバックなどに苦しんでいる」と話した。

 熊本県警は「事案は把握しているが、訴状が届いておらずコメントできない」としている。男性は、昨年5月に女児の母親に損害賠償を求めて提訴し、争っている。

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