<わが国経済社会の発展は目ざましいものがありますが(中略)公害も広域化…

西日本新聞 オピニオン面

 <わが国経済社会の発展は目ざましいものがありますが(中略)公害も広域化、複雑化の度合いを深め、公害問題は、いまや緊急な解決を迫られる政策課題となっております>。ちょうど50年前の1969年、当時の厚生省が初めて発行した「公害白書」の前文だ

▼高度成長期の日本。地域開発や重化学工業の発展に伴って大気や水質の汚染が進み、国民の健康や生活環境が脅かされた

▼水俣病や四日市ぜんそくなど公害病の発生を受け、経済を優先してきた国もようやく腰を上げた。67年に公害対策基本法が制定され総合的な公害対策が動きだした

▼公害白書は「環境白書」に受け継がれ今に続く。半世紀を経て成熟社会が到来したけれど、公害=環境問題が「緊急な解決を迫られる政策課題」であることは変わらない。その一つが、広域化、複雑化して世界の海を汚し、生態系を脅かすプラスチックごみ問題だ

▼国内では年約900万トンのプラごみが発生している。その処理はリサイクル名目などでの輸出に頼っているのが実情だ。2017年に中国がプラごみの輸入を禁止したため、各地で未処理のプラごみが山積みという。21年には国際条約でプラごみ輸出入が規制対象に。発生量の抑制と国内処理の促進は待ったなしだ

▼日本は国民1人当たりの使い捨てプラごみ量が世界2位という。日々、手にするレジ袋やペットボトル…。それ、本当に必要ですか。

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