精神障害、広く理解を 「ゆみはり会」30年 佐世保で26日記念講演会

西日本新聞 長崎・佐世保版

談笑しながらバザーの準備をする家族会の人たち 拡大

談笑しながらバザーの準備をする家族会の人たち

 精神障害者の家族が集う佐世保市の「ゆみはり会」(尾形篤子代表)が、発足から今年で30周年を迎える。障害とは直接関係のない人にも理解を広めようと、26日に日本障害者協議会代表の藤井克徳さんを招き、記念講演会を開く。

 ゆみはり会は家族の悩みや経験から得た知恵、知識を会員が共有する例会を月に1度開催。新聞を使ったちぎり絵や小物作りなど、当事者と家族が一緒に取り組むデイケア活動も行っている。

 発足は1989年11月。当時は統合失調症が精神分裂症と呼ばれていたが、平成の30年を経て、精神障害者や家族を取り巻く環境は大きく変わった。

 身体障害や知的障害に比べ、精神障害は福祉が遅れていた。理解が広まらない要因の一つに、見た目だけでは障害が分かりにくいことがある。

 ある男性会員は診断されるまで息子の精神障害に気付かず、怠けていると思い、きつい言葉も何度もかけた。「子どもに非常に申し訳ないことをした」と今でも悔やんでいる。

 一方で「責任は私たち家族にもある」と元会長の増田瞳さんは言う。子どもに障害があることに落ち込み、自分が家族であることを周りに伏せていた。現在は同じような経験を持つ家族たちが積極的に市民の前に出て、理解を広げる活動をしている。

 精神疾患の患者数の増加を背景に、悩みを抱える家族も年々増えている。

 「ゆみはり会に来て話をすると『なんとかなるさ』と思える。家庭で抱え込まないように、家族の気持ちのはけ口になりたい」と増田さん。「障害とは関係のない人にも当たり前に理解が広がり、家族会活動をしなくてもよい日が来るのが理想」と願っている。

 記念講演会は26日午後1時から、佐世保市三浦町のアルカスSASEBOで。藤井さんの演題は「誰もが等しく安心して暮らせる世の中を」。障害者の過去、現在、未来を考える。

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