【街みらい】北九州予算点検(中) 外国人・若者 社会動態プラス挑戦

西日本新聞 北九州版

1月に北九州市内で行われた企業と韓国人学生の交流会 拡大

1月に北九州市内で行われた企業と韓国人学生の交流会

「社会動態」の増減推移(北九州市)

 「本年中の社会動態プラス実現を」。1月の北九州市長選で4選を決めた北橋健治市長は、当選後初の幹部職員への訓示で声を張り上げた。2019年度予算案ではこの公約の実現に向け、外国人留学生や高度外国人材、若者の地元定着を目指した事業が並ぶ。全国の政令市の中で最も高齢化率が高く、人口減に歯止めがかからない事態を打開しようと、試行錯誤が続く。

 社会動態とは、市内に転入した人と転出した人の差。年間1万人台から数千人台のマイナスを記録した時期もあったが、近年のマイナス幅は縮小傾向。直近の18年はマイナス700人だった。ただ、今年1-4月の数値をみると、18年同期より改善が進まず、プラス化は不透明な状況だ。

 「外国人を呼び込み、地元就職や学業を通じて定着してもらうことが、社会動態プラスへの近道の一つになる」。市幹部の一人はこう解説する。19年度予算の柱に据えるのは、日本への就職を希望する外国人学生の市内への就職を促す新規事業(200万円)だ。

 狙いは韓国人学生。市はここ数年で釜山外国語大など、複数の大学と人材交流を図る覚書を結ぶなど関係構築に努める。ITエンジニアを中心とした「高度人材」の市内企業への就職を後押しするのが狙いだ。18年度から、企業と韓国人学生の交流も試行している。新規ではこのほか、在留外国人に日本の生活習慣などを交流会で伝える事業(550万円)も盛り込んだ。

 北九州への留学を促すため、市内で暮らす留学生へのインタビューや生活費などを多言語で海外向けに紹介する事業(1250万円)など、外国人に特化した施策を充実させる。

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 若者の定着にも力を入れる。九州・山口の大学や高校など約100校を市職員延べ約500人で回り、市内企業の情報を提供する事業を18年度から試行。本年度は900万円かけ、本格実施に移す。学生を市内に招き、企業見学のバスツアーなども開く方針。このほか、U・Iターン就職や、転職を考える第二新卒を定住に結び付ける事業も展開していく。

 23日の定例記者会見。「社会動態プラス」を目指す市の挑戦について、北橋市長は「いろんな仕掛けは今後、(改善に向けて)反映されていくと期待している。努力が必要だ」と強調した。

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