宿泊税、福岡県と市決着 県50円市150円、トップ合意 来年度目標 九州初導入

西日本新聞 一面

会談後、報道陣の前で説明する高島宗一郎・福岡市長(左)と小川洋・福岡県知事。視線を合わさず、握手もなかった=24日午後3時51分、福岡市博多区 拡大

会談後、報道陣の前で説明する高島宗一郎・福岡市長(左)と小川洋・福岡県知事。視線を合わさず、握手もなかった=24日午後3時51分、福岡市博多区

導入予定の宿泊税の概要

 福岡県と福岡市は24日、導入を巡り対立していた宿泊税について、それぞれが創設した上で、同市内の1人1泊の税額を県税50円、市税150円とすることで合意した。九州では初の導入。宿泊料が2万円以上の場合は県税50円、市税450円となる。福岡市以外では県が一律200円を徴収する。県と市はいずれも6月の議会定例会に関連条例案を提案する。可決後に総務相の同意などの手続きを進め、来年度からの同時導入を目指す。

 小川洋知事と高島宗一郎市長が福岡市でトップ会談し合意した。市内では県と市がともに宿泊税を徴税する全国初の「二重課税」となるが、宿泊事業者の負担軽減のため徴税事務は市に一本化する。

 高島市長は「二重課税で起きるデメリットはなくなった」と説明。小川知事は「(宿泊料2万円未満ならば)全県一律で200円を達成した。県と市の役割分担に応じ税額を考えた」と強調した。

 県と市はそれぞれ年間18億円の税収を見込む。県は広域観光や市町村の観光施策への財政支援に、市は博多港などの受け入れ環境の整備や大型コンベンション(MICE)施設の充実に使う予定。

 宿泊税を巡っては、県と福岡市それぞれが導入を主張。別々に税額案も決定した。市は宿泊料1人1泊2万円未満は200円、2万円以上は500円と設定。県は1人1泊一律200円としたが、市も課税する場合は二重課税を容認し県税100円、市税100円とする案を示した。

 一方、二重課税となれば宿泊事業者の事務が煩雑になるため、県と市は昨年11月から実務者協議を開始。県内で最も多くの宿泊施設がある市での税額は互いの税収を左右することもあり、調整は難航したが、県側には「(訪日外国人客が増える)東京五輪・パラリンピックまで時間がない」(小川知事)との認識があり、双方が一気に歩み寄った。

 宿泊税は使途を特定した「法定外目的税」。自治体が条例を制定し、総務相が同意すれば導入できる。県と市の協議事項となっていた子ども医療費への県費助成については結論を出さなかった。

■北九州市長も「検討」

 北九州市の北橋健治市長は24日、宿泊税に関する県と福岡市の合意を受け「詳細は分からないが、同じ政令市として、合意内容を前提に同様の検討を進めることも必要ではないかと考えている」とのコメントを出し、宿泊税導入へ意欲を示した。

 西日本新聞の取材に書面で回答した。北橋市長は21日、県庁で小川洋知事とトップ会談。県側から宿泊税についての説明を受けた。

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