『廃園』  井本元義 著  (書肆侃侃房・1620円)

西日本新聞 文化面

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『廃園』井本元義著(書肆侃侃房・1620円)

 ある日、R共和国大使館から手紙が届いた。同国の「不思議の世界」へのツアーへの勧誘だった。巨大な食虫花や鳥葬の秘儀を見ることができるという。私は「チベット、中国、ビルマ(ミャンマー)に接している」という同国へ旅立つ‐。食虫花の不気味なイメージが全編を覆う「R共和国奇譚(きたん)‐食虫花」、牡丹(ぼたん)の花を写生し続ける老人の内面を描く「廃園‐牡丹」など、花の名を表題に添えた短編13編を収録。花の隠喩を巧みに使いながら蠱惑(こわく)的な幻想世界を構築している。著者は福岡市の詩人。 

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