玄界灘の夕日のごとく 福岡・宗像の「スープ・ド・ポアソン」 

西日本新聞 夕刊

 福岡県宗像市の「FRANCEYA(フランスヤ)」で誕生日のディナーをいただいた。その名の通りフレンチのお店、しかも地産地消を心掛けた料理で評判なのだ。コースメニューの中盤に、心奪われる一品が出てきた。

 玄界灘に沈む夕日を思わせる朱色の「スープ・ド・ポアソン」。フランス語で「魚のスープ」。赤イサキとレンコダイのソテーを添えた上品な盛り付け。未体験の甘ーい香りがふわり、鼻をくすぐる。

 スプーンを口に‐。なんとも奥深いうま味。濃厚だけれど生臭さは一切なく、一さじごとに、いろんな魚介の味わいを感じる。「これ、何が入っとーと?」と思わず口に出してしまった。

 そんな私をにこにこ見ていたシェフの船越清玄さん(40)。「今日はマダイ、タカバ(マハタ)、アナゴ、ヒラメなど10種類の白身魚のだしです。あとはトマトのペースト、隠し味に南フランス・プロバンス地方のマヨネーズ『ルイユ』を加えました」

 玄界灘の魚と九州の食材にほれ込み、当地に店を構えて9年。魚はすべて地元の鐘崎漁港で水揚げされた天然ものを、漁師から直接買う。そんな大切な魚を余すところなく使い切ろうと、残ったあらを丹念に下処理して煮込んだこのスープ。10キロの材料から取れるのは、ほんの1リットルほどとか。

 コース(税別5千円-)でのみ提供。「予約の際に希望を伝えて」と船越さん。あなたも特別な日のディナーにいかがですか。

 ▼FRANCEYA 福岡県宗像市江口800。営業は午前11時~午後3時半、同6時~9時半(オーダーストップは終了の1時間前)。定休・月、火曜。電話=0940(62)3959(電話受け付けは午後2~5時で)。

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