貿易交渉は参院選後に妥結 トランプ氏、首相に配慮か

西日本新聞 一面

 来日中のトランプ米大統領は26日、日米貿易交渉について「参院選までは、交渉の多くのことで取引を待つ」とツイッターに投稿し、夏の参院選前に交渉合意をしない考えを示した。安倍晋三首相は農産品を巡る協議が参院選に影響を及ぼすことを懸念しているとみられ、米側に参院選後の交渉妥結を要求。トランプ氏が首相に配慮したとみられる。貿易交渉は27日の首脳会談で話し合われる。

 トランプ氏はこれまで、交渉の早期合意に前のめりな姿勢を示し、4月の日米首脳会談では、米農産品にかかる関税の撤廃を求め、今回の来日時の合意に期待を表明。対する日本側は、農産品だけでなく、工業品を含めた包括的な合意を主張しており、5月中の合意にも難色を示していた。

 トランプ氏が合意を急ぐ背景には、支持層の農家の存在がある。米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)や、日本と欧州連合の経済連携協定(EPA)の発効で、日本向け輸出で主力とする牛肉や豚肉などの競争力が低下。米国産はオーストラリア産などと比べて関税率で不利な状況に陥っており、農家から格差の解消を求める声が高まっている。来年11月の大統領選を控え、トランプ氏はこうした状況を早急に改善したい考えだ。

 ただ、日本にとっても、農産品の安易な妥結は農家への影響が大きく、政権への批判が高まりかねない。首相はトランプ氏に対し、貿易交渉の決着を参院選後にするよう求め、トランプ氏も配慮したとみられる。

 一方、トランプ氏はツイッターで「(交渉は)農業と牛肉が重要課題。大きな数値を目標にしている」とも書き込んでおり、参院選後の方が日本からより譲歩を引き出しやすいとの思惑もありそうだ。

 トランプ氏は26日、千葉県茂原市のゴルフ場で首相と一緒にプレーし、午後は東京・両国国技館で大相撲夏場所千秋楽を観戦。優勝した朝乃山関に米国大統領杯を渡した。夜は東京・六本木の炉端焼き店で首相夫妻と会食した。

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