初夏というより暑夏である…

西日本新聞 オピニオン面

 初夏というより暑夏である。いや、こんな言葉も思い浮かぶ。過暑-。あまりにも暑過ぎる。過熱という熟語の類義語として辞書に加えてはどうか

▼大気のヒートアップは命に関わる。北海道佐呂間町での39・5度を筆頭に、列島各地でここ数日、5月としては記録的な最高気温を観測した。熱中症が原因とみられる死者も出た

▼折しもトランプ米大統領の来日と重なった。こちらは安倍晋三首相流の「厚い」もてなし。ゴルフ、炉端焼き接待、大相撲観戦…。首脳会談で成果を挙げることより、2人の緊密な関係を内外に印象づける演出の方が目立った

▼世界情勢の天気図はトランプ氏の登場以来、不安定そのもの。米国一国主義を振りかざし紛争の火種をまく。そんな大統領を冷ややかに見る人が多いのか、皮肉なことに、基地問題を抱える沖縄だけは最高気温が30度未満の日が続いた

▼来月の大阪でのG20サミット(20カ国・地域首脳会合)を含め、外交力を誇示し参院選勝利につなげたい首相。その首相の来日要請に応じ一役買うことで、日米貿易交渉を有利に進めたいトランプ氏-。両者の政治的な思惑も透けた

▼5月で猛暑なら7~8月はどうなるか。来夏の東京五輪も気になる。今日は観戦チケットの抽選申し込みの締め切り。滑り込み応募が殺到しそうだが、何より大事なのは選手の命を守る暑さ対策。それを忘れるなという天の警鐘でもあろう。

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